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川久保玲はカニバリズムへの恐れから「人間の顔が人間を食う顔に見える」病いに罹り,イヴェント当日も地下のガレージでタクシーに車ごと突っ込んでしまったとき,外れたドアからは大量のうなぎが溢れでて,吹き出し型のアノテーションで「川久保とタクシー運転手が共同で購入した」と説明が付される夢
東映の新作映画のタイトル『シノヤマキシン』が窓の上部に表示され右方向に流れ始めると横から新たな文字列が「…フヲヲクニイエシノヤマキシン」と順に現れて次第に加速しながらスポーツ新聞の見出しに変化していく辺りで全く読めなくなるが再び速度が落とされると最後はゆっくり駅構内へと到着する夢 視界の上四分の一を覆う前髪が路上に垂れ込めると,髪は風に揺らされながら行き交う人々の首を次々と切断してまわり,やがて通り雨のように背後にやってきて私の首を切断したので,頭部が風に揺らされ視界の四分の一を前髪で覆い隠し,暗雲のように路上に垂れ込めることでもう誰にも止められなくなる夢 シリーズ物の映画を空間的に横断しているときに,閉塞的な日本家屋の薄暗い室内シーンで,登場人物の老人が「映画は呪いを構成する,だから我々はお祓いをするし,私は自分のデスマスクを作った,そうすることで上映前に呪いを食い止める,呪いが世界中に流れ出さないようにね」と僕に語りかけてくる夢 友人が火を吹いている隣でずっと変な鼻歌を唄いながら,まるで夕陽に照らされた大階段を下りていくようだなと感じたとき,だがこれもまたさりげない日常の一コマという風情に浸った自己陶酔にすぎないのだと分析した結果,夕陽となってしまった友人の悲劇を安易な物語に回収すべきではないと思い直す夢 ガランとした窓のない教室での授業中,生徒に叩かれた浅田彰が「こんなことをされると僕もやらなければいけないよ」と言って生徒の手の甲をペチッと叩いた,生徒はクスッと笑い,ついでクラス中の失笑が白いほこりのように広がった,僕はその直後,浅田を叩いた生徒の後頭部に思いっきり蹴りを入れる夢 コップに入った黒い液体の上澄みを取り除いたあとの距離感のつかめなさを試すようにその中へと指を入れてみたが,液体の感触はまったく得られなかったので恐ろしくなりはじめた勢いのまま手首まで突っ込んでみたところ,突如心臓を押さえつけられるような感覚を得たので「ああ.これは夜だな」と思う夢 ポスターをデザインするため知人や家族を縦に並ばせると複数の門のようなフレームがその列を高速で通過し始めたのでもし彼らの頭にそれが触れるとどうなるのかと試してみれば全員の頭頂部が一気に切断され体が血で真っ赤になったものの左足の白いソックスだけはそのままなのでウルトラマンだ!という夢 グーグルアースに日本の広大な緑地公園が追加されたので確認が面倒だと思いつつも天空から吊られたディスプレイにしがみつきながら地上へゆっくりと下ろされ人混みに紛れ込んだものの外国人観光客のキャミソールからはみ出しそうな巨乳に手を伸ばしたところでプロゴルファー猿のオープニングが始まる夢 湯気が立ちのぼり死臭の瀰漫するガレージの地下断層が,高速度撮影された爆風のように横切っていく老人の骨を揺するとき,その背後に隠れてしまった変電設備の四文字は,しなびた警句となり散在する亀裂に注ぎ込まれたので,気高いまでに盲目的な律動が下水道の光回線を通じて自室へと伝送され始める夢 ドラマ化した少女漫画には馴染めなかったものの,第1話のラストで主人公の台詞に教室が静まり返ったときその姉が「おもしろい」と言って沈黙を破り,続いて真後ろの席にいた僕もまた「おもしろい」と言ったことでざわめく他の連中のリアクションに包まれながら振り向いた姉は実際かなりの美人だった夢 自画像を描くときにもっともいいやり方は首を切断して目の前に置くことだろうと何気なく思ったが,一体この間違った思考が自然に生じてきたときに何が自分とは関係なく稼働してしまっていたのか,と考えるとスケッチブックに得体の知れないどこかぞっとするほど甘美で蒼ざめた不在の影が滲みはじめる夢 世界中を拷問のように引っ張り回された後,私は超高層ビルから突き落とされることになった.ヘッドフォンのこめかみ辺りに風が吹き出す機能があり,落下する私の背には豚のひしめく檻が結びつけられていた.ここでふと目覚め,あるいは視聴を寸断され,家具の消え去った自室の窓から夜の草原を眺める夢 米兵なら殺されると思ったがここは大阪らしく,オコノミヤキウマイカ?と白人デブが聞くのでウマイネ!と答えると「日本の携帯で毎回流れる注意アナウンスが長いんだよ,佐々木希の声は可愛いけどな」と突然流暢な日本語で話してくるそのクロースアップされつつある火照った顔が佐々木希にそっくりな夢 大学生の女が示唆する火遊びを黙殺するための単純で長い道のりの折返し地点となる静かな高架下には五年前の夢で乗り捨てたはずのブレーキのない濃緑の自転車が立て掛けられており,一度跨がってはみたがやはり捨て置くべきだなと結論づけた目の前で「霊長類」という巨大な立体文字が七色に光っている夢 朝,二階の窓から下を覗くと既に妹は車に乗り込み両親は荷物を積んでいるのが見えた.その直後,部屋のドアを叩く音とともに家の中から「助けてくれ」と家族が私を呼ぶ声が響いた.驚いて下を見直すと車は発車しガレージから出て行く.なおもドアは叩かれ続ける.こうしてこの家族と暮らすことになる夢 壁には目の位置に二つの穴が開いており,向こう側を覗くと同じく壁があり,目の位置に二つの穴が開いている.思えばこうして私はいつのまにか生れていた.骨を覗き,筋肉の穴を覗き,皮膚を覗いてきた.真に内側といえるのは眼球,それとも脳だろうか.だがそれらもまた覗かれる複数の壁で出来ている夢 高校の同級生の喉元を刺して返り血を浴びたまま逃亡する途中の書店で身体を密着させてきた女がよくみると性格の悪いデブだったため共に逃亡せざるをえなくなり陣内孝則に道を尋ねると「えっ」と言って橋の上の子供を濁流の川に放り込み始めたので対岸の男はルート4!と叫んだが4!の部分で爆発する夢 正体不明の殺人鬼が侵入してきたのでベランダから颯爽と飛び降りて逃げだしたが,なぜか後を追ってこない不穏さを感じつつも駐輪場から夜店の並ぶ商店街を駆け抜けながら,家から逃げだしたときのことを映像として何度も回想していると「2回目の映像を途中までしか見ないと死ぬ」ジンクスを思いだす夢 狂人が刃物を持って窓の隙き間から侵入してくるため反対側の二階のベランダから地上にパイルドライバーで数10回落とし続けたところ血液の飛沫が上下運動の軌道に合流しながら家を貫通し玄関から解き放たれたので流れを追ってガレージを見下ろす場所まで辿り着くと駐輪場に20mの妖精が立っている夢 80年代アイドルが団地四階の向かい側からもう終わりよ!と叫んだので空中に浮く待合室に逃げ込み30cmの出口を通り抜けると講演中の壇上に出る,という状況が二度も繰り返されてお約束だねという意識が壇上には共有されたものの舞台袖に座っていた燕尾服の佐高信だけはその流れを理解していない夢 昼休みを利用し霊感が強いと噂される女子が特権的にクラスメイトの前で披露するケイブンシャ『心霊写真大百科』の拡大された粒子の粗い写真に写る人々の目に引かれた太い黒線はお札でありこれを消してしまうと呪い殺されるらしいという話を聞いて「お札を消してあげてるのに殺されるのは怖い」と思う夢 闇の中で影を見つけることは難しい,だが闇を影の集合と捉えればそこには自分の影も月の影も存在するはずであり,黒い馬の影も100万年後の影さえも存在するだろう,たとえば身体の内部は闇であり,だからこの内側では100万年後の月の影を黒い馬が走っているのだ,そう考えて絶望的な気分になる夢 奥の和室に姿見があり祖父の遺影が映っている.また手前の区切りの襖にも姿見があり和室の姿見と並んで見える.手前の姿見は私の隣にあるソファを映しており,襖の裏側はちょうど遺影の掛けられている場所である.こうして私の顔が鏡の役割を果たし,光の反射により遺影がソファにまで届くことになる夢 巨大な花壇のピラミッド上に得体の知れない看板が揺れ壁との狭間の通路からは真っ白な寝台が覗く.向こう側は「鈴木創士の部屋」であり,ギリシアの哲人の格好をした男が歩いてきたが顔はバロウズだ.右手を上げ手の甲をこちらに向けており,こっち来いよの意か,天を指しているのか,メルドかという夢 「バテモトロドロ2世ドキュ」を検索してみるとグーグル・オレンジなる砂浜の結果画面に自分の身体が横たわっている場面を上昇するヘリから俯瞰撮影するかたちとなったので,その下方に連なる「スクロールすると光学的に変化するCM女」に目を転じると“権力が求められている”タグが付けられている夢 ジブリの日らしくTVでは時代劇,外でも時代劇の撮影が始まり子役が窓まで梯子で上ってきて茶と書かれた看板を設置したので机上のアンプ音量を気にしているとデカ貴族の水谷豊らが窓から入ってきてどうやって音でてるんです?としつこく尋ねながら物色し続けたあげくアンプから赤い盗聴器を発見する夢 夜の高架下を洪水で流される数千人の若い男女が服を流され全裸のままに水が見えないほど犇めき合いながらも生々しく一体となった大陸のように蠢く陰影が乱交のイメージをうっすらと想起させつつアップになれば目を上に向け口を半開きにした顔顔顔である死体が河川の淀みに積み重なってゆくセピア色の夢 重厚な鎧を着てフォロワーに語りかけるような独り言を呟きつつ脇道から大通りに出た某プライベートアカウントを追って私は双六の升目を一つずつ進むように直立したまま水平移動していたが,一度通りすぎた道路案内標識に戻って確認しようとしたところ黒塗りで読めないので鍵付きアカの効果だなという夢 歩きながら大友良英が日記に書いていい?と済まなそうに聞いてきたので何の話かと思えば鷹を飼っているという,突き詰めるとそこに辿り着くと.廃墟の薄暗いホテルに差掛かったとき鷹が眼前を横切ってそのまま入口の壁にめり込んだ.大友は鮮やかにそれを引っこ抜くが,抱え込んだまま微動だにしない夢 山奥を飛行しているとかつてゲームをやっていたとき中断した箇所からは相当進まないと発生しないイベントの村や花畑が点在しており墓石の前から続く一本道が洞窟へ繋がっている場所が気になったため着地体勢をとりつつ宇宙史のタイムラインを表示する機械で現在時を確認すると「来世」と書かれている夢 自分の喉が戦場を通過しながらミサイルを巧みに避けていたが雨が降ってきて静止したので凝視すべくリプレイにすると水分子の数より多い黄色水色の魚が犇めくプールに身体ごと落ちてしまい必死に出ようとすると「泳げるんだ」とプールサイドで感心する妹のTシャツに印刷された星条旗が拡大されていく夢 複数のグループの一つとして他の成員とともに木板で囲まれた部屋で任務を遂行しているとグループ管轄者が不意に現われ最下位の者を罰すると言って一人の男を選んだが,管轄者は彼の右手を押さえつけまず小指の第一関節を切断しついで第二関節を切断した,「ああ順番が大事なのだと教えている」と思う夢 平安神宮からの帰り道と思われるが,その光景は妙な色彩を帯びていて具体的にどう行けば通れる道なのかがさっぱり分からず,ただノスタルジックな白昼夢のようにいかなるタグも付かぬまま記憶の中に浮いていたので,夢で見たのかとなぜか絶望的な気分になったが,後日ストリートビューだったと判明する 夢を思い出そうとすると日中の場面であっても漠然として薄暗く粒子の粗いフィルムのような映像が思い浮かぶ.夢を見ている最中も実際そうならば,瞼の闇と二重写しになっているからだといえる.そもそも想像することのできるあらゆる風景は現実よりも少しだけ暗い.目を閉じて学んだやり方だからだろう 前に盗聴器を発見する恐ろしい夢を見たが,耳から発せられる悪意を物質化した装置が盗聴器なんだろうか.発見された瞬間ある強烈な悪意が遡行的に見出される,持続し続けているものとして.だが主体は不在のために引き戻されて物質へと凝結する.この往復運動が装置自体を禍々しくする.盗聴器は隠喩だ 読んでいた本から手が離れたはずみで目が覚めた,草地に業務用シュレッダーを投げ捨てるとひどく光り始めたので立ち泳ぎで太平洋を横断する夢だった,目覚めると雨が降っているように感じたけど上階のエアコンから滴り落ちた水が真横にあるサッシを打ちつけていただけだった,僕は昨年エアコンを捨てた このおぞましき連続カットにより主人公である私は背後から頭部を音響的に掴まれ生々しく引っ張りあげられる.悪魔はその姿を現すことなく一瞬で追いついたのだ.映画の中で夢を見るように,そのまま目を閉じると数多の悲惨な映像が浮かんできた.顔に触れると音響効果で頬全体が長い髭で覆われてもいた 天才音響技師と組んで撮られたパゾリーニの『テオレマ』をヘッドフォンで鑑賞していた.主人公と冴えない黒縁眼鏡による地獄巡りが最後に辿り着くのは「光学的な齟齬が物理的に立ち現れる狭い部屋」であり,黒縁眼鏡が便器の置かれた片隅の領域に入れば途端に隙き間から独特のやり方でしか覗けなくなる 主人公はここに悪魔が来ると直観し黒縁眼鏡を先に行かせて勝手口から路地へ出る.角を三回曲がれば家に戻るが,ここで連続する三つのカットが悪魔を呼ぶ回路を構成する,即ち1.壁が突然水色になった先程の部屋,2.少し引いて勝手口から見た便器,3.最後の角を曲がる主人公が脅えて振り返った視点 現行のオーディオ・システムに激烈な不満を抱える有機野菜栽培農家”CAUSE”がマンション一階に自作オーディオ店を開いて物議を醸しており,自転車でマンションの横を通ると三階にあるCAUSE住居用のベランダに光GENJIの赤坂晃の生首が置かれていてこちらを凝視していたので目を逸らした 数軒隣の喫茶店ベランダではダウンタウンの浜田が赤坂の方を覗き込んでおり,結局全てがCAUSEの不気味なネットワークに汚染されているのか……?と考えていると,交差点で舘ひろしが「白バイだったら白バイ追い抜けよ」と謎の言葉を残して黒い車をドリフト全開で発車させ関係者に動揺を与えていた 進行方向が同じであるため舘ひろしを追う形で進むとまた浜田がいたので「さっきベランダにいたやんけ」と声をかけたのは以前取材したときに私がヤクザの演技をしていたからで,ヤクザである私はそのまま通りすぎた後に振り向いてまで会釈などするはずもなく,浜田の視線を背後に感じながら海沿いにでた 狭い船着き場の端っこでサーフィン大会が催されており,なぜそんな所でやるのかと訝しみつつ5m程上の道路からガードレール越しに海を眺めると,遠い沖に浮かぶ人々のこちらを向いた顔が灰色に滲みながら一斉にわらわらと巨大化するのでツイッターに書こうと思ったとき背の高い白人のデブが寄ってきた 海からの帰還.波の身体感覚に布団の中で揺られながら圧縮された直線を繰り返し反復する,流されつつ戻り,戻されつつ流れ,海をこする波,隅々まで,一斉に海をみがく波,寝そべる身体の地層へ沈み込むように深い眠り,引き延ばされた意識の地層が擦り切れるように浅い眠り――目覚めると海の上だった 悪夢はあまり見ないというか,普通悪夢とされる夢を悪夢だとは感じない.なので経験(夢を経験といえるなら)からいえば,悪夢は起こったことではない.自称霊感の強い人が山で身体をさすりながら「この場所,駄目……早く立ち去るの!今すぐよ!」と叫ぶように,むしろ何の変哲もない状況が悪夢化する 地下に加藤あいがいるという占い結果を的中させたことがある占い師に「あなたは客として何ができるの?」と高圧的に問われて焦っていたところ,解答の残り時間がカウントダウンされた立体的な楽譜が刃物になって宇宙船のような近づき方をしてきたので上下移動で巧みによける夢 背後からの視線の肉体的検知として背中がピリピリと無数の針を突き刺されたような点の集合体となって光り輝くのだということをオーディオコメンタリーで解説するためにモザイクをかけられた人物の変換されたインタヴュー音源が誰もいない田舎の体育館に響き渡っている夢 小説家(著名なのか?)が部屋から出ようとして扉の向こうに今まで黙認されてきた何かを発見し震えながら後ずさりを始めるというシークエンスが何度もひたすら反復されつづける背後で仁王立ちしながら両腕を挙げ上下に振っている男が暴論!暴論!と叫んでいる夢 目の前に一冊の書物があり,手を伸ばそうとする時点でもうすでに何かが決定的に手遅れなのだという感覚に襲われると,曇天の夜空の下に点滅している高層ビル群の赤色警告灯を深夜のテレビ画面で眺めている気分になり,どこかのガレージの車が1cmだけ動く夢 夢のスクリーンショットを撮り続け,その後にもう一文だけ夢の続きがあるのだが,「何らかのイメージを割り当てておけば忘れにくい」という記憶術にのっとり第二次大戦時のモノクロ写真を記憶に割り当ててしまったため,まったく思い出せない夢 白い机の上が霧に包まれた夜の船着き場となりチベット人の行き交うなだらかな昼の坂へと続いているという幻影の上空から宝飾品を高く手で掲げては白い机の上へと落とすときに生じる軽薄な金属の粉を身に纏うことが最近の流行なんだからという夢 電車,自動車,バイク等の乗り物に乗っている人の乗り物だけが透けていく映画上のある演出が視界一帯に適用されることで無様な格好のまま水平移動するはめになった人々が周囲を錯綜しやがて巨大な蚊柱を形成しながら天空に消えていく夢 マンションの排水パイプを雨が流れるような水中マイクの音に混じって男性の録音された音声が聞こえてきたので「ヤバいなあ」と思っていると玄関先の座標面に人の顔の3Dホログラフィが構成されて外/霊界/玄関という重なり方をする夢 予備校に行ったものの自分の居場所はなかったため観光シーズンの庭園へ向かおうとした途中で車に轢かれたらしいがその記憶はまったくないまま庭園の門前にてフラフラと崩れ落ちていく私の耳元で誰かが「セイネンタイ」と囁く夢 畳の隙間から粒子の粗い森の映像が出土する場面が不意に転換したときにはすでに雑木林で絞首刑に処されていたが,皮膚呼吸で生き長らえつつ首筋に燃えるような熱さを感じながらも何かを考えてるオレってかっこいいなと思う夢 薄暗い和室で少女が金縛りになっているのを意識存在として眺めていると,いつの間にか少女の位置で自分が金縛りになっていて.息苦しさと錯乱のなかで「金縛りは2回だった」という間違った記憶を植え付けられて目を覚ます夢 「絵を描く夢を見て,そしてその夢を描く」(ゴッホ).読む夢を見て,その夢を読む.書く夢を見て,そしてその夢を書く.——夢を現実化させるように? そうではない.死ぬ夢を見て,その夢を生きるようにだ 魔物が襲ってきて私は殺されてしまったが,骨が河を流されるとなおも執拗に河沿いを追って来るため,肉ではなく骨の方が目的だったのか,それとも夢を見ている私の方こそが目的だったのかが分からなくなる夢 泉ピン子と段ボールの二重体から辛うじて逃れた後,スピーカーが積まれた部屋の中央に生首が吊るされていたので,オーディオマニアは最終的には自分の身体が一番邪魔だという結論に達するんだよと解説する夢 振り向こうとする女を無理矢理振り向かせないときの髪の毛のじゃりじゃりする感触を思い出すことを利用して,すでに死んでしまった人がエスカレーターで降りてきたときに気付かない振りをする夢 首が見つからないのは初めから自分に首がなかったからではないのか,と考え始めているとき,それでも考えることができている頭部のあたりの領域が,点描画で描かれた霊魂のように微光している夢 自分がまだ生まれてもいない,誕生する数年前の誕生日というのは奇妙なものだ,なぜだかそこには存在の痕跡がある,「かつて自分が存在したらしい」という小雨のように静かな痕跡が,という夢 そういえば高校生のときに久本雅美と寝る夢を見たことがあって訳の分からない精神状態で目覚めたのだが,そのあと学校へ行って授業中に昼寝をしていたら夢で久本が謝罪会見を開いていた 一年のわずかな期間だけ湖に消失してしまう村がエチオピアにあり,これは家々がちょうど星の配置で並んでいて夜に灯がともると村全体が湖面に映った星空のように見えるからだという夢 森から這い出てきた男の後方より一匹の白いヤギ――青白く光っている――が走ってきたとき,ヤギとその男とを結ぶ線分の垂直二等分線を引いた彼方にロシアの領土が広がっている夢 最後の一文字が点灯せずに不吉な意味に変貌したホテルの看板のネオンサインが雨に滲んでいて「スタッフに写真を手渡したあと彼とは連絡が取れなくなった」とナレーションが入る夢 望遠鏡を覗くことは動く歩道を走る感覚に似ていて月を見ている人物の背後に立ちその人物を透明にできれば眼差しの加速度だけが残って巨大な月に引っ張り込まれるという夢 水面に映像を投射して波紋をつくればデータモッシュのように見えるので,それを撮影した動画をデータモッシングして再び水面に投射してから,そこへ一人の女を沈める夢 モノクロ写真の網目に生じる虹色のモアレは世界中の線路をすべて繋ぎ合わせたときにその長大な直線が月に届くどころか月を貫通してしまうことの表現なんだよという夢 「もし光が水だとしたら闇はなに?」と彼女は質問した.「水死」と答えた.「答えは闇の中ですよ」と彼女は言った.だから彼女の遺体に暗視スコープをかけてやる夢 ガレージの端でうねるように並ぶ自転車が奥から順に倒れていくとその向こうで赤く点灯する防犯カメラがようやく新しい日付を刻み始めたのは自責の念であるという夢 ジャンプをするとなぜか縦ではなく横にスッと移動するため,得意になって平行移動をする遊びに興じていたが,電車が通過するたびに轢かれているにすぎなかった夢 シャイニングの子供をジャック・ニコルソンから守れずにターゲットが自分になってしまったので無人のスーパーマーケットを走りながらペットボトルを投げる夢 遺体画像の女の片手はフレミング左手の法則を示して硬直したままに人差し指から引かれる静かな直線が馬車の車輪のように醒めて地平を目指しつづけて行く夢 夢よりも夢を見ているスピードの方が速かったので夢が生成される瞬間のバグのような領域や遡及的に設定が書き換えられる不正等があちこちで目撃される夢 緊急停止した列車の下から女子高生の長い足がぬっと2本伸びているので,つまりその下には階層化した街があり100万人は亡くなっているだろうという夢 窓を開けるとそれに引っ張られる速度でガレージの車が前進するので開けたり閉めたりしていたが,思いっきり開けた瞬間ガレージに霊柩車が入ってくる夢 高さがありすぎるので指しか引っ掛からないカマキリハンドルの自転車に乗り続けることは大切な人を亡くしたあとも生きていくことに似ているなという夢 低速度によるインターバル撮影で花の開花や昆虫の羽化が観察できるように,インターネットのサイトの変遷がモノクロの黎明期から見ることができる夢 足の裏マッサージ師殺害の嫌疑をかけられて田園を逃走中に身体が青白く光りだした瞬間の写真が各紙一面に掲載され「門前払いか!?」と書かれる夢 そういえば,妹が寝てるときに片目の端からペンライトを当て少しずつ移動させていくことで日の出の夢を捏造するという実験を行なったことがあった 左から「あとで死にます」,右から「まもなく人が死ぬ」と同時に聞こえたときにサラウンドでちょうど真ん中に立体的なおじいさんの顔が浮かぶ夢 職業訓練場に使われることになった映画館入口で女の子をナンパするとき,一瞬躊躇したもののこれは夢なんだと躊躇いを振り切ってナンパをする夢 借りたまま放置していた部屋の郵便受けの代わりに設置してある小さな焼却炉の奥に食べさしのどんべえと牛乳の紙パックが積み重なっている夢 終電を逃したので駅の外へ出てみると,あまりにも地球に近づきすぎた月が夜空の過半を覆っているのを見上げながら,人々が泣き叫んでいる夢 耳をある特定の角度に傾けると常に上空からヘリコプターのローター音が聞こえているという個人的発見を隠し続けてきた半生が思い返される夢 時間を二重化する実験を行なう女子高生2人のうち押入れに入っている方が眠ってしまった直後に電話が鳴り響いたので実験は成功だという夢 「何かが始まる前には幽霊が見えることがあって,つまり人類はそうしたテクノロジーとして幽霊を利用することに決めた」と説明される夢 手を切りそうな鉱物を壁に投げつけたときの欠片が,スローモーションで再生される爆風の中で,自分の位置からだけは煌めいて見える夢 「俺も初期は5mのドライバー使ってて欧州のゴルフトーナメントだったけど1回も当たらなかった」とプロゴルファー猿に励まされる夢 起きられるけど起きるのセーブしてるだけだし,と思っている夢だったとtwitterに書こうとしてるところまでが夢だったとは…… 机の前に座っていると関東の雲の上で仁王立ちをした巨大な女神がこちらを指差して「落下してるから凄いとは限らない」と指摘する夢 洋風建築の暗い部屋の壁の,天井に近い奇妙な位置に木枠の四角い穴が小さく開いていて,着物の女性の泣き叫ぶ表情が覗いている夢 未来というのは遠いんじゃなくて小さいんだから風に乗って自分の細胞を通り抜けても気付かないんだけどそれが死だという夢 写っているすべての写真で目を閉じている人物のあらゆるピースサインが目を探し求めていることの表現だったという夢 超高速で左右に揺れているため真ん中の重なり合う部分しか見えなくなっている女子大生が卒業式の壇上で光芒を放つ夢 脳内でピグモンが踊りだす刑が執行されているときにその傍らを風のように走り抜けていく少女の眉毛が繋がっている夢 右耳から左耳へと移動する女性の声が後頭部を通るための楕円領域が現れたときに夜のグラウンドの記憶が蘇ってくる夢 状況という言葉を使うたびに室内に薄い黄緑色の波紋が一気に生じてその余波が屋外にまで広がるので残酷だという夢 玄関先でソフトクリームに血が垂らされると逆三角形の肉体をもつ小人が走って家に入っていくのでエロス!と叫ぶ夢 北極圏へ行くために旅行用スーツケースを引き摺りながらガレージを横切っていく音が数時間延々と響き渡っている夢 シャッターを切りながら感光から逃れるために光速を超えて飛び去ってゆく無数のカメラが宇宙を膨張させている夢 孤独さえいてくれれば寂しくないと死んだ女の姉が言うが,その化粧と髪型が死んだ女にそっくりなので憤慨する夢 送られてきた箱のなかに母親の肺が入っていて相手からの要求物の書かれた紙切れが添えられているが読めない夢 近代日本遺影集成という資料からスキャンした遺影画像とその氏名が数秒毎に切り換えられ続けるサイトを作る夢 夢でみた大量の手がばらばらになって降ってくる映画のフィルムは目覚めたあともどこかで眠っているという夢 ページが進むごとに紙と文字が小さくなるので末尾に書かれた希望は電子顕微鏡で読む必要のある書物の夢 四肢切断され血の滲んだ包帯で全身を覆われた3人の女性がボーリングをしようとレーンの前に集合する夢 ある言語で使用される文字がすべて数字である人々にとっての計算とはメタファーの表現であるという夢 コンクリートの塊の中心に何もない明るい丘があったらもう恐らく取り返しがつかないだろうと思う夢 太古よりそこだけは雨粒が一度も通過したことがないという空のある特定の場所が立方体だと知る夢 ベージュ一色の沈黙体がマンションのガレージを横切り,窓際の広辞苑が雨を利用して泣いている夢 何かがきっかけで猫を「無駄」と呼び始めたが,ある日その猫はとっくの昔に死んでいたと気付く夢 宇宙を顕微鏡で覗くと夜が物体と沈黙を抱えて光輝炸裂しながら氷点下の砂漠の霧になっていく夢 従姉妹にどうやって勃起を隠しているのかと問われ「魔法だよ」と得意げに答えると感心される夢 遊園地の外から眺めるとお化け屋敷の入口前にいるネズミ男の全身にモザイクがかかっている夢 炊き込みご飯と味噌汁とセックスと詩のどれが3日目のクリームシチューに似てるのかという夢 追いかけてきた大魔神が近所の道路を直角に曲がるときにぎりぎりまで曲がる方向を見ない夢 咳をする度に2メートル瞬間移動できるので様々な人物の前で移動したダイジェスト映像の夢 右肘に違和感を覚えたので,やっぱ俺……走って帰ります!といって下水道を流され続ける夢 額の生え際に服のタグが付いていて引っ張っても取れない状況を精密な図面で説明される夢 ヘリコプターに自分の影が操作されているということを一つのメディアとして受け入れる夢 ニュース番組なのに青い画面が1時間かけて白くなるだけの映像を南米の別荘で見ている夢 『わたしたちのお代官様』という盗撮物の時代劇ポルノビデオを少女に観せようとする夢 夜のバス停で発光する時刻表を取り巻いている人々に集団幻想というタイトルをつける夢 世界中のあらゆる眼差しを直線にして可視化してみたところ空から線が降り注いでいた夢 頭痛を強く訴えていた人物がバラバラ遺体で発見されたあげくに宇宙食と間違われる夢 爆発しながら走っている人を超高速度撮影したフィルムが祖母の実家から見つかる夢 冷蔵庫を盗みにいく途中に錯乱した女がスローモーションで横断歩道を渡っている夢 @の起源が鉛筆の断面だったので後に続くユーザIDで文字が書けるよという夢 生物が絶滅したということは見えなくなっただけだということを意味している夢 布団から水の流れる音がしてベッドが光り輝きながら24.5cm浮いている夢 滑り台を笑いながら勢いよく滑り降りていく途中,一瞬眼下に墓地が広がる夢 巨大な円柱の仏壇が襖の端からゆっくりと見えてきて,だから何だよと思う夢 洞窟のなかに入っているテナントを指差して,おまえの妹だよといわれる夢 近所が砂漠になり先週来た生協配達員の後ろ姿がまだ望遠鏡で確認できる夢 南座から鴨川沿いの道路を水平移動する長唄囃子連中が風を飲んでいる夢 大気圏からジェットコースターに乗りこんだ人々が静かに発狂していく夢 佐藤可士和が「俺,木っ端微塵なるよ?」と言ってじりじり迫ってくる夢 その女は振り返ると首がなかった,では一体何が振り返ったのかという夢 見たこともない夢を思い出しているなら,夢って,夢かもしれませんね テレビの右上につねに「モートン・フェルドマン」と表示されている夢 メキシコのフィギュア品評会で二進法の話をしてサンドラに殺される夢 ピンチョンを読んでいる猫に「仕草」ってどういう意味かと聞かれる夢 叔母が読むことになっていた弔辞を紛失してしまったまま目覚める夢 グラフィックデザインの本でひたすら死について考察されている夢 深すぎて紙が切れるという巨大な渓谷を左腕に装着して街に戻る夢 岩波文庫解説目録の断片を繋ぎあわせて壮大な神話を制作する夢 目を閉じると夜になるのはお前の眼球が地球だからだよという夢 眼鏡工場から正弦波が放射されると鎖骨から矩形波が発射する夢 手紙を開封してみると,お前は読んだか?とだけ書かれている夢 田植えの終わった田んぼの中心に姿見が突き刺さっている夢 バッハ風のパーマに挑戦してワシントン条約に引っかかる夢 あばかれた棺が真理を啓示したときに昼休みで誰もいない夢 右目を潰して左目だけで文字を音読すると記憶によく残る夢 片方の目が潰れたので残るもう片方の目で世界を見捨てる夢 猫を抱えてさまよう夢は,途中から猫が副音声で語り始める 遺影を交互に並べてから隔世遺伝とタイトルをつける夢 雨が降っていて,あとはセーブ画面しかないゲームの夢 子供たちが無邪気に走りだすと次々に頭部が破裂する夢 満月のため世界中の物質が詩の一行目で沈黙している夢 路上で両手を失うと数分後に義足が飛来する漫画の夢 ガレージで新聞紙を丸めている女に光が射し始める夢 香水の内側と外側を裏返しにするとアンテナになる夢 現像待ちのネガに写っていた斧が今にも倒れそうな夢 3年遅刻してるのに巨大タイヤを転がして登校する夢 子供の絵日記をみて自分は4年遅れていると思う夢 消灯されて5年後の夜にたったひとり目を覚ます夢 言語障害者と認定された帰りに磁石を3個買う夢 幽霊と空気清浄機と青少年を三角形に配置する夢 ブックオフの2つの防犯カメラに半分ずつ映る夢 余命一年といわれてから八日が過ぎた日の晩の夢 卒業写真で自分以外は丸の中に入っている夢 椅子に座っていると耳から腸が入ってくる夢 知り合いが聖書の一部として解釈されてる夢 ベッドに横になった状態でF1に参戦する夢 空飛ぶベッドで夜空を飛行する夢,園児かよ すごい夢を見たんだけど書きたくないですね おはよう!と書くと5万人にRTされる夢 伊豆でフィネガンズ・ウェイクを読む夢 仏壇がホルマリン漬けにされている夢 消防車が来て人間に放水しつづける夢 釘をばら撒くとシャンソンと読める夢 お金払うと2回夢が見られる夢だった 前川清の住む街に隕石が降り注ぐ夢 インターネットには夢がありますね 日本気象史年表に雨が打ちつける夢 忘却はイメージの自殺だという夢 本の位置を変えると世界が滅ぶ夢 霊界とコンクリートに挟まれる夢 枕の中が地底に繋がっている夢 参考書代で風水の本を買う夢 宇宙空間に剃刀がめり込む夢 世界中の電話が一斉に鳴る夢 墓を掘ると椅子が出てくる夢 このまま眠りつづけて死ぬ夢 北島三郎を門前払いする夢 現地集合で家族離散する夢 足の指にバスで行く夢 川が様子を見てくる夢 風景が泡立っている夢 行間に挟まれて死ぬ夢 放火犯が水死する夢 ナチスに追われる夢 井筒監督を叱る夢 |
changed March 11, 2011